私は1996年式チェロキーを乗っていますが、2008年12月の現在製造後12年以上が経過しております。車体に伝わる振動はマウントの劣化で増えます。運転中に気になる振動も出始めているので交換作業に踏み切りました。交換するのはエンジンマウント左右とミッションマウントの計3箇所です。
|
ミッションマウントは左右に渡っているプレートにナット4つで固定されています。また、プレートは左右2箇所ずつの4箇所でボルトでフレームに固定されてます。マウントはミッションにボルト2本で固定されています。これらを外すことでミッションマウントを取り外すことができます。 |
|
ミッションマウントを外す前にミッションを下から支持します。これをせずにボルトナットを外すとミッションが下に落ちてきます。私はトランスファーにジャッキ、プロペラシャフトにウマを掛けて作業開始しました。 |
|
比較的簡単にナット、ボルトを外すことができました。一番の難関のネジロック剤の使われている18mmのボルト2本は固めでしたが、50cmぐらいのパイプをブレーカーバーに嵌めて回すことで簡単に緩みました。もちろん作業開始前に潤滑剤を吹いています。 |
|
外したミッションマウントの比較ですが、左が新品、右は外したもの。外したものは高さが下がっているぐらいでゴムの割れなども目立たずでした。しかし経たって下がってきているのは確かですし、外見から弾力性などはわかりませんから12年経過ということで問答無用で交換です。 |
|
表面にはひび割れは見受けられましたが、亀裂などの大きなダメージは無しでした。これで亀裂などがあれば、交換作業後の期待が膨らむのですが・・・。(爆) |
|
取り付けは、取り外しの逆の手順です。ミッションマウントとミッションの結合ボルトにはネジロック剤を塗ってから締め付けます。 |
|
左右に通るプレートをミッションマウントに取り付け、プレートをフレームに固定しますが、ミッションが前側に行っているので、そのままボルトオンとは行きません。私は片側をまずボルトで軽く留め、反対側はタイヤ止め(黒い三角のやつ)を使って斜め下から斜め上に押し上げるようにしてネジ穴を合わせ締めこみました。その後プレートをフレームに固定し、ミッションマウントとプレートのナットを締めこみました。 |
|
まずはファンベルトを外します。これは、コンプレプレッサーを動かすためです。またマウントにアクセスするために、エアクリーナーボックスも取り外す必要があります。 |
|
ファンベルトを外した後、はコンプレッサーをずらします。ミッションマウントの貫通ボルトがパイプに干渉するため抜けないので、その対策処置です。 |
|
マウント横のボルトと下側のナットを緩めます。 |
|
デフとエンジン側のマウントブラケットにジャッキをかけてアップしました。エンジンの持ち上げはこのジャッキで調整し、下側からオイルパンを別のジャッキで支えています。 |
|
貫通ボルトを緩め、コンプレッサーを動かした隙間から貫通ボルトを抜きます。簡単に抜けるように2~3cmはエンジンを持ち上げる必要があります。 |
|
外したマウントの比較です。左が新品、右が外したもの。亀裂が入り劣化しまくりです。 |
|
反対側ですが、同じように亀裂が大きく入り劣化してます。 |
|
アップ画像です。これはマウントの仕事が充分にできていないと思われます。3つのマウントで、これだけが劣化を目視で確認できました。しかし取り付け状態では潰れて亀裂は確認できませんので、外してわかる劣化と言えます。 |
|
取り付けは逆の手順で組み付けです。新しいマウントを付ける際は更にジャッキアップして穴位置を合わせる必要があります。あとは、ファンベルト、コンプレッサーを元に戻して作業完了です。 |
実際に交換すると手間はかかりますが、DIYで充分可能な作業です。一人での作業は大変ですので出来れば2人以上での作業をお勧めします。エンジン左右のマウント交換は足とブラケットの間にパンダジャッキを入れて高さ調整するのが簡単だと思います。(補助の支えでオイルパン下からのジャッキは必要ですが)
交換後ですが、アイドリングでは大きな変化を感じませんでしたが、走行中の変速ショックなどの振動は激減しました。エンジンの回転数が上がっても音でしか感じず滑らかにエンジンが回っているような感じさえ受けます。今迄走行中の振動は足回りなどから来ているのかと思っていましたが、大きな変化でした。